歯の治療は定年後の重大アジェンダ

10月よりGo Toでの旅行を満喫してきましたが、奥さんのいない一人旅となると、地域共通クーポンの使い道を事前に調べるのが面倒で、毎回ホテル、旅館、そして地元の酒屋でお酒購入のパターンとなります。今はステイホームが基本ですが、お陰様で家で飲むものには不自由しません。

いつもお酒だけ持って帰るのはばつが悪いので、姑息に甘酒を混ぜたりします。甘酒は「飲む点滴」、発酵飲料として健康維持に極めて優秀です。

最近はお酒を飲んでも甘いものがほしくなり、いつも好物のアズキアイスキャンディを冷凍庫にストックしていますが、(健康促進という名目で)この甘酒にシフトすることを検討中。昨年末に駆け込みのふるさと納税の返礼品でも大分県の甘酒を2ダース頼みました。

ボクにとって多分これが最後のふるさと納税となります。

歯のメインテナンスは大丈夫?

歯は健康管理の盲点

これはボクだけでなく、多くの方々にも言えるのではないでしょうか?

何故か?

  1. 会社の定期健康診断で、歯に関する検査は無い。
  2. 人間ドックでも歯に関する検査は無い。
  3. 虫歯が痛くならないと歯科医院に行かない。
  4. 虫歯が痛くても歯科医院には行きたくない(笑)

そういうことで、自覚症状の無い歯周病など気にもならないという訳です。

歯周病とは

健康管理士受験対策用テキストの「生活習慣病の基礎知識」の項目でも、一番最後の18章にやっと「歯周病と虫歯」が出てきます(笑)

歯周病の記述を一部抜粋します。

人間は歳を取ると、何故入れ歯になってしまうのだろうか。老化によって歯が抜けるという事実はなく、その原因の多くは歯周病である。歯周病は以前「歯槽膿漏(しそうのうろう)」と呼ばれていた。

そうそう昔はしそうのうろうって呼んでましたね。認知症も以前は痴呆症って呼ばれていましたね。確かに人間様に向かって痴呆症ってちょっと酷いかもしれない(笑)

歯周病は、歯と歯ぐきの間に歯垢が蓄積することで、細菌が繁殖して歯ぐきに炎症を起こし、その後、歯を支えている骨が侵される病気、すなわち細菌感染症である。

そうなんだ。細菌感染症なんだ。しかもリスクは口内感染だけではないそうです。

近年、歯周病の原因菌が気道や血液を介して全身へ廻り、心臓病や動脈硬化、肺炎などの発症や糖尿病管理への悪影響、そして早産等の一因となっていることが分かってきた。

怖いですねぇ。特に今コロナ禍でしきりにハイライトされている、高齢者の基礎疾患のデパートのような記述ですね。

成人の90%以上(推定約8千万人)に歯周病がみられる。中高年では歯を失う1番の原因(約40%)である。

と〆られています。

ボクたちの年代にとっては、もっと留意されるべき事象だということですね。老後の為にせっせとお金を貯めても、美味しいものが食べられないと人生の大きな楽しみを失ってしまいますね。

 

ボクの場合

マレーシアでの思い出

歯磨きがいい加減だった割には、虫歯で歯科医院にお世話になることは少なかったと思います。しかしマレーシア駐在中に虫歯の痛みに耐えられずにインド人の医者にかかっていました。

マレーシアでは、人口の過半数を占めるマレー人の他に中華系、インド系の人がおり、歯の治療などの細かい作業、及びボクの会社でも工場での技術者はインド系の人に偏っていたと思います。中華系だと金融、ビジネスマン、じゃあマレー系は・・・特技が無いので、政治家と言えばほぼマレー系でした(爆笑)でもホントの話。

このインド人の歯科医は、ボクの会社の総務部に紹介してもらいました。歯を抜くと言われたら日本帰国まで我慢しようと思いましたが、良い先生に当たったようです。取り合えず歯を削って詰め物だけしてもらいました。

但しこれは15年も前の話で、やはり当時の歯の治療は痛かったです。あの頃は毎月月末は鬱になるほど仕事が忙しかったので、治療室でほぼフルフラットにされると、多少痛くてもそれこそ口を開けたままの状態で爆睡出来るはずだったのですが(笑)、この医者がいつも痛いところにアプローチする前に必ず「リラ~ックス、リラ~ックス」がインド訛りの巻き舌の英語で囁くのです。こっちは爆睡寸前のところでこのセリフを聞くたびにはっと正気に戻り、結果痛い思いをしました。

黙って寝かせてくれれば良かったのに~

日本に戻って

帰国してから数年して、同じ奥歯に痛みを感じて渋谷の歯科医院に通うようになりました。治療後は定期的に歯の掃除に行っていたのですが、その後シンガポール駐在を挟んですっかりご無沙汰となりました。

その後虫歯による痛みは無なかったものの、定年退職を明確に意識し出した2019年に、奥さんが通って評判の良かった目黒の歯科医に一般的な歯の健診をしてもらいに行きました。

これが大正解。多分ラストチャンスだったと思います。

 

診察の結果、歯周病末期でもう長くはもたない前歯と予備軍が多数あり、このままだと両奥歯でブリッジをかける入れ歯が必要になるとのこと。

歯を支える骨と歯ぐきの溝が深くなっており、この歯周ポケットの深さが6~9mmの歯がほとんどだったのです。

ここでまた健康管理士テキストから引用

ポケットが6~7mmまで深くなった状態で歯科を受診しても、元道りに完治するのは難しく、歯肉が痩せてしまったり、後遺症が残ったりする。ポケットが3~5mmのころまでが完治が望める治療のターゲットである。

歯科医からも全く同様の説明を受けたのだけど、医者に直ぐ抜きたがるタイプと、患者の同意のもと時間をかけても極力抜かずに治療を続けるタイプがあるとすれば、幸いにもボクのお医者さんは後者のタイプでした。

ボクも定年を控え、比較的自由に時間を捻出出来る状況でしたので、医師の指示に従い、①噛み合わせの調整の為、夜はマウスピースを装着、②歯ぐきを引き締める為、1日2回、10分ずつ指導された正しい方法で歯磨きをすることにしました。

①については、「ご職業は力仕事ですか?」と聞かれる程、長年歯を食いしばってプレッシャーをかけて生活を続けていたようです(笑)

②については、歯磨きというのは歯と歯ぐきの接点に歯ブラシを当てて細かくブラッシングをすることだと、この歳になって教えて頂きました。

中間報告

2019年9月初診の時にはほとんど歯周ポケット6~9mmと壊滅的だった状況が、1年後の昨年9月には全部の歯が5mm内に収まる劇的な改善!さらに昨日の結果は1か所を除いて全て4mm以下となりました!

また出血率も初診の56%から前回は16%、昨日は10%と正常値に戻っており、お医者さんからも驚きを持って大変褒めて頂きました。

歯ブラシを固いタイプから柔らかめに変更し、毎朝晩YouTubeを見ながら指導された通り歯磨きをしただけなんですが・・(就寝時のマウスピース装着は1週間に2~3日は忘れます。これはこれで認知症が心配。)

 

以前の記事でも白状しましたが、現役時代のボクは、出世欲も昇給欲も人並み以下と思いますが、一方で会社内での承認欲求は極めて高いユニークな労働者でした。マズローさんからみれば、60歳まで自己実現欲求も無い冴えない人物だったということです。

こうやって現役引退後も、毎日の地道な(?)作業の積み重ねのお陰で定期健診で歯科医からお褒めのお言葉を頂くのは、実は最近数少ないモチベーションとなっています(笑)

 

コロナと歯科医院

現在皆さんご家族以外の人との対面はマスク装着必須と思います。

この1年間ずーっと感じていたのですが、歯科医院で女性スタッフの方に歯垢の掃除をして頂く時、そのマスクを外し至近距離で口の中に指を突っ込まれると、動悸が激しくなります。

タオルで目隠しされた上でのまな板の鯉状態ですので、一層冷静に妄想出来てしまうのです。

これも人知れず歯科検診に行くモチベーションとなっていることは間違いありません。

 

それではShanti Shanti! 素晴らしい1日を!

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