珍しく連日のブログ投稿だ。
検査入院初日。何しろ暇なのだ。
気管支に何か映り込んでいて昨年来検査を続けている。
これとは別に重度の睡眠時無呼吸症候群で、現在自宅では毎晩空気吸入マスクをつけての就寝だ。
それなのにまた行ってきてしまった。

ようこそぉ・・・@インディラ・ガンディー空港
インドに呼ばれてしまった者は行くしかないのだ。
一般的に多くの旅人が指摘するのはインド旅のハードルの高さだ。
ひとつは、何しろ思い通りに旅をさせてくれない。
日本では常識のルール・規律・インフラは多くの場合裏切られる。
まぁこれは旅の一環として楽しんでしまえば良いとボクなんかは思っている。
問題は衛生面だ。
特に大気汚染・・・

デリーのホテルから見る朝焼け(笑)
一応マスクは日本から持って行ったが、健康に不安のある65歳のオジサンとしては結構な冒険に出たものだ。
まぁ無事に帰って来たから言えることだけど、是非またインドに呼ばれたいと思っている。
何しろここはボクの旅の原点だから。
会社不適合者だった新入社員の頃、結婚を躊躇していた時期、会社を辞めるかどうか迷っていた頃・・いつも人生の節目節目で呼ばれたインド、
今回はその時々の思いを回収する旅だ。
「もう自然体で過ごせば良いのだ。」と思えば、インドは随分と優しくボクに接してくれる。
ラビラントウォーク
僕が経験した中で一番インドらしい街。
ヒンドゥー教の聖地、バラナシ。

この道はまだまだ主要道路だ。


この道幅で牛に出会うと、もう小便臭い壁に背を付けて道を譲るハメになる。
ってか、なんなら後ろのバイクだってこの牛がいなければ猛スピードで突っ込んでくるのだ。

こいつも角付の牛だ、怖い。
ってか、道端でやたら昼寝している野良犬も当然狂犬病予防などとは無縁だ、怖い。

インド色豊かな小さなお店。

40年数年前にこの店で好奇心から大麻入りのラッシーを飲んで、ゲストハウスのベッドで文字通り沈没した。
「今もバングラッシー売ってるの?」
「ああ、でも夕方からだよ。」
屈託なく店番の少年が教えてくれる。

昼飯がわりにザクロのラッシーを食する。
素晴らしく美味しい。
バラナシのラビラント(迷路)では時々Googleマップが使えなくなる。
迷いながら坂道を見つければ、ガンガーのどこかの岸辺に出ることが出来るのだ。


一昔前はそういう旅が普通だったし、インドでは敢えて迷子になってみる方が楽しい。

ガンガー沿いのゲストハウス。
前に泊まった処ではなかったようだ。

シャワーはお湯が出ないので、散歩帰りにさっと浴びるのがインド流だ。
それにしても・・
この一週間前に泊まった名旅館あさばの雰囲気との高低差に耳がキーンとなる(笑)

でもこのゲストハウスの屋上のレストランからはこんな絶景も楽しめるのだ。

夜のガンガーから見るガート。
以前来た時は呼び込みのボートに一人乗ってた。
夜のガンガーで「カネ出せ。さもないと川に落とすぞ。」と凄まれたら万事休すだ。
何しろ世界一汚い川なのだ。
バングラッシーもそうだが若い頃は本当に無鉄砲だったのだろう。
母なる川にて
インド人にとっての沐浴


インドでは川で沐浴をすることで犯した罪を洗い流し、新しい人生のスタートを切れると信じられている。
特にここガンジス川は女神ガンガーそのものと信じられており最強の川としてインド全土からバラナシに人が集まる。
家族を代表して壺に川の水を入れて故郷に持って帰る者も多いそうだ。

インド人は一体どんな罪を感じているというのだろうか?
道を歩けば僕の周りで付きまとう詐欺師たちはそれが悪いことだと自覚しているというのか?
また、罪を犯したということは被害者がいる訳で、この人たちは加害者が勝手に罪から解放されてしまってそれで救われるのだろうか?
一方でぼくはどうだろう?
ちょっと前に数十年ぶりにテレビドラマを見た。
奥さんと息子が犯人探しで盛り上がっていたのだ。
小学校のいじめっ子グループが大人になり、同窓会の集いを機に一人ずつ◯◯されていくサスペンスだ。
昭和の時代、あんな無邪気ないじめはボクも率先してヤッていたものだ。
でもいじめられた子の傷は長らく癒えないのかもしれない。
であれば、罪に無自覚なボクの方がインド人よりよほど罪深いのかもしれない。
インド人にとっての火葬
ヒンドゥの教えによると、人は死ぬたびに生まれ変わるのだそうだ(輪廻)。永遠に。
それがバラナシで火葬され灰がガンガーに流されることで、魂が解放され(解脱)輪廻が終わることになっている。
ここで重要なのはインド人にとって人生とは苦行の世界だということだ。
生まれる→老いる→愛する人と別れる→死ぬ
このサイクルを断ち切って解脱して安眠するのがインド人の最高の幸せらしい。
ボクは違う。
輪廻を願う。
今の人生が後悔だらけでもう一度やり直したいということではない。
生まれ変わればその数だけ異なった人生を存分に楽しむ努力が出来るというのがボクの最高の幸せのひとつだ。
バラナシでは1日24時間火が絶えることはない。1日200~300のご遺体が火葬されるのだ。
40数年前にこの光景を見た時の衝撃は凄かった。
ご遺体に組まれた薪の間から炎とともに足があらぬ方向に突然曲がったり、体液がほとばしったり、、
でも今回はそんな光景は見られなかった。
2回目ということで落ち着いて見られたからか、単に感受性が鈍くなって以前見えたものも見えなくなったのか・・分からない。
ボクの周りにまた詐欺師たちが群がってくる。
「隠れて写真が撮れる場所を案内するよ。」
「火葬用の薪が足りないんだ。少し寄付してくれないか?」

火葬場に続く小道に積まれる薪たち
実際ガンジス川で灰を流して貰える人はインドでもかなり裕福な層に限られるらしい。
だから灰の中から金などの装飾品を漁る輩もいるらしい
こんな神聖な場所でくらい、悪事を働くことを躊躇しないのか・・
でも彼らも生きるのに必死なのだ。
あからさまな生と、幸せが約束されているご遺体。
火葬されている横で物色する犬と凧揚げを楽しむ子どもたち。
そう、ここは生と死の距離が限りなく近い。
インドの中でも特にハードモードなバラナシ。
でも4日もいると、空港に向かう日には何故か涙が出てくる。
そういう街だ。
それではShanti Shanti! 素晴らしい1日を!
