京都で思い出したこと

 

京都に行ってきました。

東京のテレビニュースではこの3連休での人出の多さを報道していて、度々京都の映像が出ていたそうです。

お陰で一人暮らしの母より「当面家には来ないで」と言われてしまいました。コロナ感染者拡大の第3波では家庭感染が多いとの報道もあったので心配しているようです。

京都はこの3連休が紅葉のピークに重なったことから、人出が多くなるのは当然と思っていましたが、なんでも昨年の同時期3連休の時と比べても175%の人出だったとのこと。

現在は外国人観光客がほぼいないことを考慮すると、本当に多くの日本人観光客が京都に押し寄せたのでしょう。

外国人観光客のいない京都

それで思い出したのが10年前に発生した東日本大震災直後の会社生活です。

ドイツ人中心のマネージメントの判断は早く、震災発生3日後には会社の意思決定機能を神奈川の本社から大阪支社に移しました。

今から30年以上前に起きた旧ソビエトのチェルノブイリ原発事故の汚染被害を経験しているドイツ人は会社に数多く、こと福島原発事故の情報には神経をとがらせていました。大使館としてもドイツが一番最初に東京から大阪に避難しました。

ボードメンバーを除くドイツ人は全員家族含め一時帰国、残ったドイツ人も日本政府の発表は信じておらず、原発情報はドイツ大使館より入手していました。実際にメルトダウンにかかる懸念などはかなり前段階で共有していたようです。

 

ボードメンバー10名とサポート部隊として各部門より計15名、ボクも当時は営業を一時離れて管理部門にいたので、一緒に大阪に行くことになりました。

朝会社に来たら同日15時の新幹線の切符を渡され、要すれば家族も皆一緒に連れてきて良いとのことで、新幹線1輛を貸し切っての移動でした。実際家族を連れて移動した日本人はほぼゼロでしたが・・

大阪での仕事は先ずは北日本にある各営業・サービス拠点の社員・家族の安否確認に始まり、商品の生産部品サプライチェーンの確保、生産可能台数計画のアップデートと世界各国への製品出荷の優先順位決定等、一人ひとりが携わるタスクは多岐に及びました。

週末も緊急事態に備えて如何なる時も2時間以内に大阪支社に戻れる範囲での生活制限がありました。

当然週末を東京で家族と過ごすことも出来ず、息抜きに京都で1日過ごすことも複数回ありました。

この時の京都は外国人は勿論のこと日本人の観光客も大変少なく、街自体が何か喪に服した様な雰囲気でした。

同じ日本人として、東日本で多くの人々が困難に直面している中で、たまたま被害を免れた人間が観光を楽しむという気分にはとてもならなかったのだと思います。

 

それが今回は全国ニュースになる程の人出でした。

Go To効果によるところも大きかったのでしょうが、東日本大震災とコロナ感染拡大という比較の上では誰でも感染者(被害者)になる可能性がある環境の中、(ボクを含め)皆さんまだまだ大丈夫という雰囲気があるのでしょう。”コロナ慣れ”という言葉を使う方もいますが。

これから冬を迎え、仮に死亡者が大幅に増えてくるようなら国民の空気と行動が変わるのか、それともその前に緊急事態宣言の再発動になってしまうのか・・兎に角これ以上の重傷者増加傾向に歯止めがかかってほしいと。。

多くの観光客の流れの中で、ひっそりとクローズしたお土産物屋や横文字のホテルを目にしてそのように思いました。

京都アルバム

紅葉

法輪寺

 

 

南禅寺

 

 

 

 

大河内山荘

大河内傅次郎

常寂光寺

 

 

 

 

らしいお食事

中華(四条)

真ん中はブリのお造りに珍しいキクのソース。油がのったブリのくどさを抑えている。とても美味しかったのですが、どうみても和食?

 

焼き鳥(烏丸)

地元に愛される小さな店。どの串もこのサイズで150円から。

 

京料理(嵐山)

普段は食べたいとは思わない所謂”創作料理”。 でもここは見た目が本当にきれい。

 

お替り自由の名物の湯豆腐。 毎回お替りします。

 

桂川と紅葉をアテに黒ビールと日本酒をいただきました。奥さんも大満足でした。

 

イタリアン(祇園)

あれ?付け合わせが無い? 京都ならではの演出(だと思います)。 河豚のフリット。

 

モンブラン&ラズベリーのソルベ。 季節関係無しに美味しいもの。

 

ここのイタリアンレストランでは、ボクたちの隣の席に若いカップルがいて、ドルチェの提供の時に男の子が女の子に花束を渡していました。

何かの記念日だったようで非常に微笑ましく、「これからも仲良く頑張って!」と思わず声に出しそうになりました。

今回は3連休ということもあり、高齢者に交じって大勢の若い世代の人たちも束の間の京都観光を楽しんでいました。

最近の旅行では周りにボクより年輩の方々しか見なかったので、この困難な状況下でも日本の若者が元気に振舞う姿をたくさん見る事が出来て、とても力を与えてもらった気分でした。

これで感染者数が拡大しなければ万々歳です。

 

それではShanti Shanti! 素晴らしい1日を!

 

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