京都 青もみじ

竹林の中の美術館で

丹後半島の海旅は快晴。京の街に戻ると雨模様。

京都の観光客の95%は外国人。

市営バスはどこも大混雑で地元の生活インフラが脅かされている。

事前にこんな話を聞いていたので、今回街観光は控えて目的地には電車で移動。後は旅館に籠る計画でした。

結果的に雨が楽しい1日の過ごし方となりました。

あぁ…瑠璃光院 その2(春景色)

人生で一番美しいと思えるものを3年前の秋に見て、「今度は春にも来てみたい」と言う想いを今回叶えることが出来た。

 

写経机の周りに写真を構える人の姿がいないレアな時間。

瑠璃光院の名前の由来となった庭の苔も雨のお陰でみずみずしい。

廊下の映り込みも机に負けない。

リアルと映り込みの境界線が曖昧になる。写経机から緑がこちら側に溢れてくる。

秋と違い、春の瑠璃光院は予約不要。青もみじをゆっくり楽しむことが出来てお薦めです。

俵屋さん

不思議が多い

「西の俵屋、東のあさば(修善寺)」と言われる、最高峰の日本旅館。

あさばは年によって口コミが荒れるが、ボクがチェックした限りではここ俵屋さんの悪い評判は一切見ない。

居心地の良さ、仲居さんのホスピタリティ、食事、満点に近いコメントが多い印象だ。

 

街の中心に位置する旅館。

閉ざされた門構えから足を踏み入れて短いクランクのアプローチを過ぎると開かれた玄関へ。

 

この時点でもう街の喧騒が完全に遮断される不思議。

靴を脱いで右に進むと小さな中坪に椅子がひとつ。

中坪が抜けるこの小さなスペースがこの旅館の ”ラウンジ” だ。

ラウンジの先にライブラリー。

2階にもライブラリー。飲み物やお菓子が置かれ、本を読まなくても寛げるスペース。

こじんまりとした喫煙室も居心地の良いスペース。タバコの臭いが全くしない不思議。

 

今回はJTBから部屋を予約した。

この旅館は公式ホームページを持っておらず、ビギナーには部屋情報が極めて限られるのだ。18部屋中3部屋だけJTBが扱っている。他の旅行代理店には部屋を売っていない。

部屋の入り口からは書斎が見える。仲居さんが隣で布団の上げ下げをしてくださる間にビールを飲みながら本を読む。

こういう部屋でした。何となくイメージしていた通り。テレビは希望すれば提供される(笑)。

雨の中、ここでも青もみじが映える。

お風呂はチェックイン時に合わせて適温にされているとの事前情報だったけど、実は5~6時間たっても全く冷めない不思議。

不思議が多い旅館だ。

ボク的には・・

ホテルや旅館って(稀にだけど)入り口で対応を間違えられるとその後ずーっと悪い所を見つけにいってしまうことがある。

特に今回の様に超一流の対応を勝手に期待しているケースなど。

 

江戸時代から300年超の歴史を持つ京都最古の宿。

チェックインの手続きをしている最中、宿案内係の方に「とてもきれいにされていますけど、やはり毎年どこかをリフォームされたりしているんですか?」

「ええ。でも私はまだ1年目なのでその現場に居合わせたことがないんです。」

・・えっ?それだけ?

こういう旅館って宿泊者に売れるストーリーなど山ほどあるはずなのに何か勉強不足・・

この後も、何故かボクと奥さんのスマホ両方が館内Wi-Fi環境に反応しない相談とか奥さんの指圧の手配要望が失念されて放っておかれるなど残念なことが続いた。

 

それでも奥さんは満足したようだ。食べ物が美味しいと(笑)。

部屋に入ると直ぐに用意される名物の特製わらび餅。食べ物に限らず小物でも石鹸からお昼寝セットまで「俵屋オリジナル」が溢れている。

 

「お肉は出されないんですか?」と肉好きの奥さん。

「事前にご要望を頂ければすき焼きやしゃぶしゃぶをご用意出来ます」

「それと12月には鴨鍋をお出しします」

仲居さんとのこの会話で12月にここを再訪することが決まった。

奥さんが気に入ってくれれば旅は成功なのだ。

ボクもまた異なる印象を持てるかもしれない・・

 

シンプルな朝食。旅行中の朝はこのくらいが丁度良い。

ジョブズの部屋

国内外の著名人が訪ねる俵屋。

生前のスティーブジョブズの定宿として特に有名だ。日本の文化、特に禅に強い関心を持ったジョブスだが、京都に来ては毎回1週間程滞在したらしい。

今回チェックアウト時に次回の予約をした時、仲居さんに18の部屋を丁寧に説明して頂いた。この情報は貴重だ。しつこいけど公式ホームページが無い宿だ。

12月の空き部屋状況は既に厳しく、何とか見つけた3部屋のうちの一部屋がジョブスがいつも指定していたものだった。

ボク「因みにおいくらなんですか?」

奥さん「恥ずかしいこと聞かないで」

仲居さん「~円です(笑)。」

ボク「えー一度泊まってみたいなぁ」

奥さん「それなら私今回の部屋に2泊したい」

 

結局 (勿論)違う部屋の予約で落ち着いたところ

仲居さん「まだ清掃中ですが、少しご覧になりますか?」

ボク達「えっ!良いのですか?」

 

 

 

 

 

終わり良ければ全て良しだ。

次回来てみて気に入ったら、毎年1か月ずつずらして全12種類の京懐石を堪能したいものだ。勿論毎回部屋も替えて・・

因みにジョブスの部屋の一泊のお値段は、iPhone 2台分程度だ。

手が出ない料金ではない・・まだiPhone13から買い替え出来ないボクの強がりか。

 

それではShanti Shanti! 素晴らしい1日を!

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