山崎元さんの “お金と幸福感”

子犬と散歩するとこの季節、日々の紫陽花の成長が感じられます。

 

 

 

 

会社を辞めてこの2年間、京都の紅葉を満喫した後で実は近所の紅葉も捨てたものでないと気付かされましたが、紫陽花も同じ。先週訪れた鎌倉長谷寺も圧巻でしたが、近所の紫陽花もなかなかのものです。

現役中の通勤に使っていた道もありますが、季節の移ろいを感じる余裕がなかったということでしょう。

会社を辞めて時間に余裕が生まれるとしみじみとした楽しみ方が出来ますね。わざわざ遠くまで行かなくても、この様にお金をかけないで楽しめることはいくつもあるけど、お金が無ければ労働を辞めなかった訳で、やはりお金はあって良かったということですね。

ボクにとっての山崎さん

資産運用アドバイザーって、昔は銀行や証券会社の窓口で会う人だと漠然と思っていましたが、今は金融アナリスト、コンサル等の動画での露出も多いです。

ボクはネットを通してこれらの人の話を聴くこともありますが、それをもとに行動に移すことはまずありません。

一番の理由は、どう見てもこの人達の風貌や雰囲気から、ボクよりお金を持っている風には思えないから(笑)。

また、職業上ご自身の資産運用活動に制限がかかる為、実際に自分が買ってもいない商品を薦める人を信用する気にならないという気持ちもあります。

そんな中で、証券会社に勤められながら「証券会社の薦める金融商品を信じるな」とアドバイスされる山崎元さんの本に出会ったのは、10年以上前でした。まだ名著「ほったらかし投資術」が出版される大分前のことです。

当時ハイブリッド債など大きなリスクをとりながらも思うようにリターンを上げられない ”下手くそ” な ボクに当時まだ金融商品としてマイナーだった「世界分散ETF」を教えてくれた本でした。

東大経済学部卒の元総合商社マンで、全く証券会社側に立たない極めてロジカルで説得力のあるその説明の中でも印象が強かったのは、今でも多くの資産運用の先生が推奨する “長期積立ドルコスト平均法” を当時より明確に否定していたことです。

「ほったらかしにする度量があるのなら、そして将来の世界経済が右肩上がりになると信じて投資するのなら ”積み立て” ではなく ”一括で買う” ことが合理的」というアドバイスにボクは腹落ちして、前述の半ジャンク債の償還のタイミングで纏まった資金をETFに一括投資してこの10年間で資産をそれなりに増やすことが出来ました。

このことがボクが60歳の定年で退職することが出来た一つの理由になっていて、その意味では今でも大変感謝しています。

公園カフェで

最近は天気が良ければボーロを連れて駒沢公園に行っています。

ここも軽井沢に通ずる “まったり感” を近所で味わえる穴場です。気兼ねなくマスクフリーでストレスフリー。

普段は昼抜きだけど、ここではいつもコブサラダを食べます。

ここに来ると緑を楽しみながらイアフォンで動画を聴くのがルーティンとなりました。

 

さて、その山崎さんが “お金と幸福感” なるお題をアップしていました。

「トレードオフの関係にある、お金を得る為の自由の犠牲(=労働)とお金で得られる自由の最適バランス」がメインアジェンダで、山崎さんならではの合理的な切り口での説明ですが、ボクはもう労働を辞めているので軽くスルー(笑)。

むしろ先生が挙げられた “幸福感の3要素” が非常に興味深かったです。何故なら全く同意だからです。

1.自由の拡大

2.他人からの承認

3.健康

他人からの承認

ボクはこのブログで、サラリーマンの時のモチベーションは承認欲求だったとためらいなく書いていますが、まぁ世間一般には低位の欲求として扱われていると思います。マズローの人間欲求ピラミッドでもかなり俗っぽいレベルに位置しています。

でもじゃあ仕事って “自己実現欲求” を満たせる程大層なものなのか?

ボクの場合はそんなことはなかった。ただ出世欲も支配欲も、そして所得増に対する欲すらほとんどなかったけど、上司と配下からの承認欲求(=大いなる信頼)だけが長いサラリーマン生活の礎だったと思います。

そしてこの他人からの承認はお金では買えないと山崎さんは考えており、これも全く同意。勿論お金に大らかになれないような上司は配下からしっかり観察されていると思うけど、これは所持金の大小よりむしろ人間性が出てしまう事象だと思います(部下に奢るふりして会社の経費で落とす奴とかね)。

要はたかが数万円レベルのことでカッコ悪い自分に甘んじられる人とそうでない人の違いです。

健康

これはもうボクのブログで常に書いてることです。かつ、お金もそんなにかかりません。

健康的な食事を摂るのは難しいことではありません。小麦が高ければ今安い米を食べればいいし、輸入肉が高ければ国内の旬な魚と野菜を積極的にとればいい。何なら無理に3食摂らなくてもいいですよ(子供は別)。

筋力維持はジムなどに行かなくても自重運動と散歩、後は階段を使えば十分ですね。

予防医療についてはガン検診、血液検査は各自治体がおおよそコストを負担してくれるし、歯科検診も今後国が支援してくれるらしい。日本で暮らしている以上、大丈夫。後はもう個々人の意識の問題です。

日本はまだまだそんなに捨てた国ではないですよ。

自由の拡大(選択肢の拡大)

これが山崎さんが一番時間を割いて説明していたことですね。そしてこれにはお金が必要。

やりたいことをやり、行きたい所に行き、嫌なことはしない。もし、自身が望むなら助けたい人を助けられるかもしれない。

 

選択する自由にも「地位財」と言われる上等な不動産や高級車など人に見せびらかしたいものと、「非地位財」と言われる余暇の過ごし方など自身の満足の為の日常がやはりトレードオフになる。

地位財は最初の幸せが長続きしないし、何なら他人との比較において満足レベルが低減してしまうものなので、最初から優先順位を非地位財に置く、家族との時間やそれこそ “しみじみとした時間” に充てることはひとつの合理的な判断だと山崎さんは言っています。

ボクの場合を振り返ると明確な優先順位はありませんでしたが、どちらの財もそれなりに手に入れました。

今では気に入った家も自動車もある。そして物欲は確実に低下してきている。

後はより幸福になる為には非地位財の中からどんな選択をして今後生きていくかが重要なアジェンダになっていくものと思います。

 

さて、先日も駒沢公園に行きボーロといつものレストランへ。QRコードで注文しようとしたら、あっ!スマホ忘れた!

えっ!ポケットを探ると予備の千円札が1枚。

馴染みになった店員さんに「やらかしたー」と苦笑いをしながら店を出て、引き返す途中の園内にキヨスクを発見。メニューを見ながら頭の中で計算する。「えーっと駐車場代400円を残して、あとアイスコーヒー300円、エッグサンド260円。」

 

あれっ?ボクとボーロだけならここでも十分快適かも?

ボクの自己満足の為の日常って、お金すらそんなに必要ないのかも。

キヨスクのテラスからの解放感ある風景

 

それではShanti Shanti! 素晴らしい1日を!

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