どこかにマイルNO3~山陰(したたか編)

窓側の席でうとうととしていたら、離陸の際に左耳のイヤフォンを後ろに飛ばしてしまいました。

シートベルト着用サインが消えてCAの方が通りがかったのでお願いしてみました。

「後部座席にも搭乗者の方がいるので着陸後に探してみますが、もし見つからなかったら機内清掃の時に探して頂けませんか?見つかったら復路便で渡してくださると大変助かります。」

そしたらその場で後部座席の方の協力を仰いで手際よく探して見つけ出してくれました。流石信頼の翼!

飛行機の思い出

新幹線よりも飛行機から富士山が見える方が何か得した気分になります。

着陸10分前でもまだこの壮大な中国山地の眺め。寒そうだなぁ・・

蟹三昧の旅

今回のどこかにマイルは、宮崎、鹿児島、高知そして出雲の4択でトライ。

気分は宮崎。鹿児島空港となっても車で3時間で日南に辿り着けます。でも確率的には高知かなぁ・・・なんて南国気分でぼんやり考えていました。東京も寒いのです。

そしたらまさかの出雲(笑)。確実に東京より4~5度は低い。

もうカニを食べるしかない!

ということでカニ、温泉、折角だから鳥取砂丘、余力あれば他の観光をほんの少しという旅行です。今回も一人旅。

先ずは初日に松江に着いて直行したのが「カニ小屋」

自分で食材を選びます。折角なので松葉ガニと紅ズワイガニの食べ比べ。それと見たこともないサイズのホタテを一つ。

松葉ガニは奮発して生きてるやつにしました(笑)

流石にこいつはお店の人に頼んで解体してもらいました。

確かにとても美味しいけど紅ズワイガニの3倍払う価値は???但しみそは別格!みそ好きはここまで来たら活松葉ガニの一択。

実はこの店で一番感動したのは特大ホタテ。焼きおにぎりを隣に置いたらこの理不尽なサイズが良く分かる。追加発注しました!

昼から良いペース(笑)

初日の晩は日本最古の湯(と言われている)、そして美肌の湯としても有名な玉造温泉。留守番の奥さんにもここの温泉の化粧水をお土産に買いました(笑)

松江から二駅。JRなのにスイカで切符が買えない。全国区の温泉地だけど昭和感どっぷり。。

1人旅なのに部屋をアップグレードしてくれました。座敷部屋にオットマン付きチェアの組み合わせでとても寛げました。ありがとうございます。

美肌の湯ですので奥さんに代わってあげたかったです。ボクは毎朝晩安物のビオレのお陰で充分美肌ですから。

ここでは茹でガニが出ました、みそが美味しかった。写真が1枚もないですが。みその前では毎回一呼吸がおけないんだよなぁ。

今回は個室で一人でしたが、カニってコロナ禍の黙食には最高のご馳走ですね。黙々と身をほぐしてバーッと3口くらいで瞬食する。

2日目は鳥取に移動して夜は蟹三昧のコース。

部屋食でしたので、自宅から持ってきた勝負服でカニ達に挑みました(笑)

茹でガニ。カニにはハイボールが合います。今回の旅で勉強しました。

バターで焼きガニ。勿論白ワインでも合います(笑)

カニ鍋。2泊3日のカニ旅でしたがもう暫くカニは十分です(笑)

この後雑炊にしていただきました。カニ雑炊って本当に別腹です。

 

2日目は全国でも珍しい県庁所在地鳥取市中心の温泉旅館。

大風呂ですが、出張中のサラリーマン2人が入って来て仕事の激論をかわしていたり(笑)

貸切風呂まであります。源泉かけ流しです。

車は勿論、列車の騒音、そして飛行機の爆音まで聞こえて異次元の体験です(笑)

旅行先でふと気付くこと

初日の晩、夕食時に中居さんがお品書きの説明をしてくれます。お造りは境港の魚とか。

「あー境港は日本三大漁港ですからねー美味しいはずですよね。そう言えば米子でも境港の魚が美味しい小料理屋がたくさんあるって聞きました。島根県民は羨ましいですね~

「いやっ、境港も米子も鳥取ですー(笑)」

「・・・・」

関東人で鳥取と島根の地理とか良く分かっていないのはボクだけでしょうか?何かと区別がつかないような・・

「47都道府県で一番人口が少ないのが鳥取県。一番人口密度が低いのが島根県です」と中居さんに教えて頂きましたが、個人的には何か山陰、しかも裏日本という一括りでした。

 

しかし意外と(失礼!)商売上手な一面もちらほら感じました。

カニ小屋

前述のカニ小屋。横殴りの小雪の中、国道沿いを15分程歩いて辿り着きました。周りには何もなくポツンと1軒。立地悪し(笑)

外観の建付け、内観の風貌からワンタイム費用も固定費も多分極力削減されています。なんなら椅子代わりに使っているビール瓶ケースもキリンからの無償供与かも(宣伝と言う意味で)。

 

商品についてもお客に勝手に選んでもらい会計だけ済ませれば「後はテーブルの説明書を参考にしてご自身でお楽しみください」というスタイル。人件費も抑えられています。

但し「解体、料理方法(焼き方・焼き具合等)が分からなければお呼びください。実演して見せます。」というサポートも。

 

(活)松葉ガニ、紅ズワイガニ、特大ホタテ2個、で1万3千円。

その晩泊った玉造温泉のそこそこ一流旅館2食・温泉付きおひとり旅料金が2万1千円と比較すると、特別割安感はなく、結構な利益率は確保出来ているのではと思います。

じゃあ今度ボクが奥さんを連れて松江に来たらもうここには来ないかというと、多分また来ると思います。

この「小屋」の建付け、殺風景な店内、”勝手にやってくれ感”の強いサービス等、旅の非日常性を楽しめるからです。

「ほら、こうすれば足の身は簡単に出せるんだよ」とか(ここで教えて貰った技を)得意げに奥さんにレクチャーしている自分が容易に想像出来て苦笑する。

すなば珈琲

「鳥取県にはスタバは無いが、大きな”すなば”はある」とは平井県知事の名言として有名です。

東京千代田区生まれの開成高校・東大卒エリートなのに島根県庁の総務部長、副知事、そして今回4期目の知事として鳥取のPRに非常に熱心です。最近コロナのニュースでは全国知事会会長としても良くテレビ画面に出てきます。

そこですかさず”すなば珈琲”が展開されるあたり、鳥取県民の商売気質が侮れません。

先ずはこの名前だけで、ボクみたいな観光客は鳥取に行ったら寄りたい観光地となるのではないでしょうか?

鳥取県内でしか消費されないモサ海老を使ったサンドウィッチやご当地名物の鳥取カレーなど地元民にも観光客にも喜ばれるメニューも。

昼ご飯食べてきてお腹一杯のボクも”映え狙い”で思わず頼んでしまうすなばパンケーキ。パンチの効いたロゴが絵になるすなばコーヒー(砂で焙煎されている)。

すなばオリジナルグッズの開発意欲も旺盛です。観光客も普通の土産物屋さんよりすなば珈琲でグッズをお土産として買った方が、プレゼントする時の話題性に富みますよね。

 

このように山陰地方でもしたたかなビジネスが垣間見れます。「上手く乗せられたなぁ」って苦笑いするのも観光客としての楽しみ方のひとつかもしれません。

 

平井県知事は(悪乗りして)「ドンキは無いけど呑気に暮らせる(鳥取県)」と相変わらずの鳥取愛満開です。今に「のんきホーテ」なんてディスカウントストアが出店されるかもしれません。

 

次回はボクが遭遇した”呑気な山陰”を紹介したいと思います。

 

それではShanti Shanti! 素晴らしい1日を!

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