リモートワークはどうなった?

池袋の日本語講師養成学校。

午前と午後にそれぞれ3時間の座学。10か月間のゆるい生活に慣れた腰と背中が悲鳴を上げます。50分ある昼休みは食事をとらず、春日通り沿いを散歩することが日課になってきています。

 

10分も歩くと東京さくらトラムという可愛い電車を発見。道路を通過する時は自動車優先なのか信号待ちをパシャリ。これは都営荒川線で、23区内唯一の路面電車だそう。どうりで・・

今まで都内で一番ロートルな路線は多摩川線だと思っていました。多摩川駅から蒲田駅までずーっと大田区内を這うように走る知る人ぞ知る、知らない人は全く知らない路線。

この10ヶ月ハロワに行く時、いつもお世話になってます。

ギャップが大きい現実

昨日のNHKニュースで、2020年のリモートワーカーは対前年比9,9倍の997万人との報道がありました。ってことは全国で900万人近くのサラリーマンが、新たに現在会社に行かずに在宅勤務ということでしょうか?

一方で、緊急事態宣言下でも朝の通勤ラッシュは凄いです。実はボクのサラリーマン人生はほぼ通勤ラッシュとは無縁だったので正直なところ比較は出来ないのですが、もし現状これでもリモートワークでラッシュが緩和されている状態であるとすれば、ワクチン普及でコロナが収まればその900万人が通勤に戻って来てとんでもない状況になるのでしょうか?

とてもイメージ出来ない。

そもそも日本全国でオフィスワーカーは何人いるのかと言うと、そういう全国統計はないのですが、東京都では約400万人とのことです。感覚的に全国で東京の5倍とすれば2000万人です。

一方で日本の労働人口は約7000万人ですので、そのうちオフィスワーカーが半分とすると3500万人になります。

その間を取って日本のオフィスワーカーは3000万人としましょう。前述のNHKニュースをベースにすれば、2020年度はオフィスワーカーの三分の一が在宅勤務になったということです。

現在の通勤ラッシュからはとても想像出来ませんし、大体中小企業を含めてそんな多くの労働者がリモート環境にあるとは思えません。

但し・・

今まで見なかった風景

通学の為に毎朝8時前に家を出ますが、30~40歳代の複数の男の人がゆったりと犬の散歩をしているのを見かけます。このゆったりという動作から、とてもこれから満員電車に揺られて出社するというイメージはありません。

コロナ以前の2018~19年には見たことのない風景です。

同じく研修からの帰り、毎日夕方5時頃でしょうか、自宅の近所の公園等でも小さなお子さんと遊ぶやはり30~40歳代の方々多数を見る事となります。

多くの皆さんがサラリーマンだとすれば、次のような状況が考えられます。

5時前には仕事を切り上げる。通勤の必要がないのと、在宅勤務故に付き合い残業もする必要がないことから実現可能。その分日中は自宅で集中して、また要領よく仕事が出来ていれば、効率も上がります。バカな上司に仕事の邪魔をされることもない。

または

単に仕事をサボっている。コロナ初期は楽出来てラッキーくらいに思っていたが、最近はこんな状況でいつまでいられるのかなぁと少々不安を抱えている。奥さんから「あなた暇なら子供と外で遊んできてよ!」と言われるパターン。

どちらのケースにしても、お父さんが仕事終わりに同僚と一杯やることも無い代わりにお子さんと陽の明るいうちに外で毎日遊べるというのは、コロナ禍で不自由な日常を送っている家族にとっても嬉しい話でしょう。

リモートワークの今後

前述NHKニュースは続けて、コロナ収束後には大手も中小企業も一旦は出勤社員数を徐々に増やしていくが、その後働き方の多様性を求めリモートワークは再び増えていくとの民間リサーチ会社の予想を紹介していました。

このメッセージ性にはあまりピンときません。

業態によりますが、会社の業務を事務所から在宅に移したことが主要因で業績が悪化した企業がそんなにあるのでしょうか?

社員の在宅勤務インフラ確保の為の初期投資負担はあったかもしれませんが、一度やってしまえばリモートは継続することで多くの会社にとってメリットの方がずっと多いような気がします。

それは、会社がキープしたい社員のモチベーションアップを目論むとともに、今回の在宅勤務により生産性が低いとバレてしまった社員の解雇に着手出来るからです。

在宅勤務の功罪

最近発表されている決算を見てもコロナ禍では業態により一部の勝ち組と多くの負け組に分かれていますが、どちらの企業も今回のコロナ騒動を機に多くはリストラによる固定費圧縮に動くと思います。

前職で海外営業をやっていた時、ある市場ではまとまった販売ボリュームを作れることから長い期間商品の価格値上げを控えていましたが、会社に外資が入って来てからは社内の反対を抑えて試しに2%の値上げを敢行、その後も毎年2%の価格改定を繰り返すも販売台数への悪影響は見られず、それ以降は「とにかく一度行動に移してみよう。そして結果を見て要すれば次の対策を打とう」という社内風土が醸成されました。

 

今回のコロナによる働き方の変容にあたっても事業そのものの落ち込みは全く見られないことより、大胆な組織改革に動くタイミングではないかなと思います。

これはあくまでボクがいた会社の予想に過ぎませんが、一般的にもリモートワークは継続されてそれに対応しワークバランスを改善出来る社員と、自宅で戦々恐々としている社員に二極化される会社が増えていくのではないでしょうか?

 

まぁ何はともあれ、一刻も早くワクチンの接種が行われてコロナが収束することが全国民の一番の願いでしょうが・・

 

それではShanti Shanti! 素晴らしい1日を!

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