2021年度版の国連世界幸福度ランキングが発表されました。今年は149の国・地域が対象です。
トップ10と日本
- 1位:フィンランド
- 2位:デンマーク
- 3位:スイス
- 4位:アイスランド
- 5位:オランダ
- 6位:ノルウェー
- 7位:スウェーデン
- 8位:ルクセンブルク
- 9位:ニュージーランド
- 10位:オーストリア
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トップ10のうち北欧4ヶ国が全部ランクインしています。
個人的にはここはやはり社会保障の充実が大きいのではと思います。
税金はバカ高いし物価も高い。でもこの世界的な長寿化傾向のなかで、昔から言われる「ゆりかごから墓場まで」の手厚い社会保障が国民にトータルのライフプランについて安心感を与えているのだと思います。
その点日本は、税金も社会保険料も国民の負担は年々増加しているのに肝心の社会保障は年々薄くなってきているので、56位というのは順当なのかもしれません。
もしそうであればこれはもう完全に日本政府の失政によるものですから(経済政策を含め)、とても残念ですね。
但し日本低迷の理由はそれだけではないようです。
日本低迷要因は?
2019年度版ですが、十分に参考になると思います。
「世界幸福度ランキング2019年版」日本の要因別順位
健康寿命 2位(74.8歳)
GDP 24位
自由度 64位
寛容さ 92位
腐敗のなさ 39位
健康寿命がトップクラスなのに国民の幸福度が上がらないとは一体どういうことかと考えてしまいます。
五体満足で自身で身の回りのことは出来る環境にありながら、経済的に立ち行かない程日本人は困窮状況にあるのでしょうか?
GDP の24位は国民一人当たりのGDPだと思いますが、所謂国民総生産ではまだ日本は経済大国です。
「長生きリスク」なんていう非常にいやな言葉で最近マスコミが老後不安を煽りますが、これって単に多くの庶民が身の丈に合う生活では満足出来ないだけではと思ってしまいます。
腐敗のなさについての39位はこんなもの?
最近のニュースはコロナ以外は政治スキャンダルについてばっかりだけど、正直こんなことで本当に日本国民が怒って、その結果みなさんの幸福度が落ちているのでしょうか?
もともと政治に興味の無い特殊な国民ですから、ここの評価はあまり参考にならないかも。逆に39位は上出来かもしれません。
寛容さの92位が日本の幸福度を大きく落としている要因です。
ここではボランティア活動とか慈善事業への関与の低さとか、社会との関わり方が言われています。
日本人は東日本大震災など大災害時には高い意識でそれぞれ支援活動を行いますが、日常的に意識してこれらに関与することは確かに少なくなっているように思います。
ボクたちがまだ小学生だった頃までは今ほど経済的に豊かでなかったけど、相互扶助の精神はもっと高かったと思います。
そういう意味では現代は経済的な余裕より時間的、精神的な余裕が無いのかもしれません。
それが自由度の64位に現れているのではと思います。
日本の労働者の9割はサラリーマンですが、彼等彼女等の自由度や裁量権の低さが、大きくこの順位に影響しているように思います。
一般的にブラックとは呼ばれない会社であっても、上司の指示は絶対ですし、サービス残業も労基が入らないレベルには普通に行われているところは多いと思います。
有給休暇だって取得率は50%もないでしょう。今回トップ10のうち9ヶ国を占める欧州では、企業は強制的に社員に休暇を取らせますね。
でも思うんですね。ボクはアーリーリタイヤブログとかよく読むんですが、みんな元サラリーマンで会社生活がいやでいやで辞めちゃうの。
十分な資産を作ってから辞めた人は幸福度は高いでしょうが、そうでなくて辞めてしまった人は、生活も大変だし(でもそれが身の丈の生活なら余計なお世話ですがね)、お金が無いからと言うのが理由で独身だったりすると確かに人生の幸福度は下がるかなぁと思ったりします。
どうせ辞める覚悟があるのなら、いっそのこと会社の倫理規定の枠内で好きに(=自由に)振舞ったら良いと思うのに。その上で辞めさせられても本望だろうし、大体組合員だったら会社も簡単には辞めさせられないですよね。
何も行動起こさずにすーっと辞めてっちゃうのはあまりに勿体ないなぁと思います。
日本はニカラグアの次の56位。
ニカラグアはボクが中米諸国の中で唯一訪問したこと無い国ですが、長らく内戦が続き経済的にも教育面でも当該地域で最低レベルの国民の生活だと思っていました。
治安も悪くなく、安全な水もただで飲める日本の国民が、失礼ながらニカラグアより下位にいるのは、何も行動を起こさなくても人間的な生活が保障されている日本人の平和ボケ以外の何物でもないと思っています。
かもめ食堂
フィンランドはこの国連幸福度ランキングで4年連続で1位だそうです!
この記事を読んで、以前JAL 機内で見た「かもめ食堂」を今日再びアマゾンプライムで見ました。
ヘルシンキを舞台とした日本人女性3人とフィンランド人の若者1人だけの物語。
ストーリーにはドラマ性が全く無く、展開も非常にフラット。にも拘らず1時間40分の映画を何のストレスも無く最後まで見ることが出来るのは、ヘルシンキ、そしてフィンランドの人々がゆったりと繋がっている社会にあるのだと思いました。
30年ほど前に父と北欧4ヶ国を旅行しました。
父と海外旅行を伴にしたのも、所謂パッケージツアーで旅行したのもこの北欧旅行が最初で(多分)最後でした。
物価の高い北欧では自由旅行よりツアーの方が断然安く、それでも1人50万円以上の費用でしたので、父にスポンサーになって貰ったというのが理由でした。
9日間の4ヶ国駆け足旅行でした。
覚えているのは船で海から眺めたフィヨルドの絶景と、旅行会社の手違いによるプラン変更で小さなモーテルに泊まったノルウェイの森と目の前の名も無い小さく美しい湖・・
フィンランドと言えばはヘルシンキに1泊しただけでしたが、何の思い出(というか記憶)も残っていません(笑)
この国は暮らすようにゆっくりと滞在することで、世界最高レベルの幸せに包まれる為のヒントがつかめるのかもしれません。
そう言えばムーミンの谷もオーロラもまだ見ていません。再訪したい国リストに入れなければ!
それではShanti Shanti! 素晴らしい1日を!