お気に入りの都内のホテルに新たに鉄板焼きレストランがオープンしたので行ってみた。
今日はお義母さんの誕生日。
このお歳でステーキを楽しめるのはとても素敵だ。
何なら食べるスピードだってボクより早い。
最近多くのお年寄りの方々を注意深く観察している。
今後見本としたい方、反面教師としたい方。。
ボクも来月で65歳。もうすぐ高齢者の仲間入りだ。
なりたい素敵な老人像というものを明確に持ちたいと思っている。
そうなりたいと思わなければ、決してなれないだろうから。
ワングラス4千円の赤ワイン。
30代の頃に好んで飲んだ、あるボルドーワインのサードラベルと聞いて頼んでみたのだ。
旨くない・・
ボトル二千円台の家呑みワインの方が断然美味しい。
ソムリエにチャレンジしたいレベルだったけど、思い止まった。
家族にクレーマーの高齢者と思われるのは本意では無い(笑)。
でも・・
昔のボクはこれのファーストラベルを躊躇無くボトルで飲んでいたんだ。凄いなぁ。味はちゃんと分かっていたのだろうか?
30代の頃はサラリーマンとして成功していたとは思わない。
でも会社からは何故か過分な程に学ぶチャンスを頂いて、多くの勉強の機会、世界を覗きに行く経験を貰った。
まだ独身の頃、語学研修でフランスの片田舎でホームステイをしていた時、奥さんが日本から遊びに来たので会社に内緒で街一番のホテルをとって週末を過ごした。
奥さんが地元の酒屋さんで、(数少ない)名前を知っているワインを選んでレジに持って行く。
すると店のおばさんがエチケットと彼女の顔を交互に見て片言の英語で「あなた、これ、(フランス人でも)一生で一度飲むかどうかっていうワインよ。本当に大丈夫?」と尋ねたそうだ。
当時は500フラン(1万円くらい)もしなかったと思う。
街の肉屋でローストチキンをテイクアウトして、公園で再会の祝杯をあげたのを覚えている。
日本では冬の新潟を二人で旅してバスを待っている間、寒さ凌ぎに近くの酒屋にふらっと入ると、ここでもフランスの5大シャトーワインが棚に無造作に置かれている。
・・・1万円ぽっきりだ。2本あったので2本とも購入した。
まだ中国のワインブームが始まる前で、ワインってちょっとおしゃれでちょっと背伸びをすれば手に入る飲み物だった。
また、会社でのコンプライアンスも非常に緩かった。
その頃本部長秘書をしていた奥さんは、上司が欧州出張から戻る度に(支社からの手土産の)ワインを貰って帰って来た。
そう、ことワインに関しては30年前の方が遥かに豊かな経験をしていたはずだ。
さて・・・
週末に楽しんだ箱根のお気に入り老舗イタリアンのガーデン。
テラス席のボーロが見下ろす小便小僧。
本家ベルギーの小便小僧は全く記憶が無い。
流石は「世界三大がっかり」のひとつだ(笑)。
ベルギーでの唯一の思い出は、ビジネスパートナーとグランパレス(広場)のオープンレストランでひたすらムール貝を食べて、テーブル下に置かれた大きなバケツに貝の残骸の山を積み上げたことだ。
極上のリースリングワインと一緒に・・
ここ、箱根のレストランも犬連れランチとしてはちょっとお高いリゾート感を味わえる特別な場所だ。
でもこの店が30年前にオープンした当時、多い時は月に2回ほど訪れていた。
そんなに稼ぎも無かった30代だったけど、奥さんの会社の福利厚生で、箱根は3拠点(湯本・宮ノ下・仙石原)でタダ同然の価格で一流ホテルに滞在出来たのだ。
その分ランチを、時にはディナも贅沢してメリハリをつけていたのだ。
今より贅沢なリゾートライフではないか。
若い時はお金が無くても素晴らしい経験が出来ると言われるが、このように若い時から出来た贅沢も良い思い出だ。
勿論海外では震えながら宿泊した300円の山小屋や、タクシーの価格交渉に失敗して灼熱の田舎道を歩き続けた思い出など、若い頃の体験にはメリハリがあった。
そう。酸いも甘いもその時代でしか出来ない体験は、都度思い出資産として積み上げられる。
それはこれから高齢者と言われる世代になっても同じだ。
先ずは前期高齢者までしか出来ない体験をなんとか・・(笑)。
ホテルの温泉プールでストイックに朝夕1時間クロールの練習を・・まだまだ若い者には負け~ん!!(←これ一番嫌われるヤツ笑笑)
全身運動でお腹を空かして昼に続き極上のイタリアンのディナを・・
このパターンは後期高齢者になってからでは難しいかも。。
それではShanti Shanti! 素晴らしい1日を!