習い事

ここ数年、ほぼ毎週日曜日の晩に奥さんとお邪魔する近所の洋食屋さんがある。

旅行から帰って来た日も昼ご飯を抜いて夕方駆け込む。

80代の老夫婦が夜は5時から2時間だけ開けている店だ(早っ!)。

極上のラムステーキをこんな近所で食べられる幸せ。

エビフライは共通の好物なので、いつも一本追加で揚げて頂いて奥さんにプレゼント。

11月に入りやっと牡蛎の季節になった。これから半年余り毎週牡蛎を楽める。

奥さんは牡蛎が苦手なので、おじさんに「一緒にエビフライ1本揚げて貰えますか?」と聞いたら、「牡蛎は他のものとは一緒に揚げないんです。牡蛎の腸のエキスが油に混じってしまうので・・」

知らなかった・・

 

この歳になっても知らないことだらけのボクだけど、学ぶ気持ち(好奇心)は以前より増してきていると思う。

時間もたくさんあるからね。

学びの振り返り

学生時代

あまり記憶にない。幼稚園の時にピアノ、小学生の時にテニスを習ったくらいだ。

今振り返れば楽しそうだが、両方とも1年間足らずで止めた。上達が確認出来なくて飽きてしまったのだと思う。

かと言って、勉強の方はと言えば小中高そして大学を通じて好きな科目など一つも無かった。体育の時間すら面倒くさかった。

大学では興味のある科目が無かったと言うより、大学近くの雀荘に入り浸っていたのだ。

実は会社に入って数年で交通事故に遭い首を骨折して下半身不随の危険もあったんだけど、「あーもうこれで仕事もせず、1日中麻雀をしていられるなぁ」と妙に冷静だったことを覚えている。

今振り返れば、麻雀であれ何であれ若い頃にそこまで夢中になれる事があって良かったと思う。

何とか大学も4年で卒業し、就職浪人もせず社会人になることが出来た。

入社面接で「自信のある事は?」とつまらない質問を受け「麻雀です」と即答出来たのが勝負の決め手だったと今でも思っている(笑)。

社会人になって

そして社会人になって最初の5年くらいのボクは明らかに無能だった。

仕事が遅いので本来残業してカバーしないといけなかったけど、夕方にどこかの部署の部長から指令が出ると先ずは雀荘を予約して定時までに何とか後二人揃える必要があった(当然ボク自身は織り込まれ済)。

そういうことで、結局仕事が終わらなくても週3回は定時後は麻雀をしていたが、これで他部門の長とのアクセスも出来て、結果様々な学びの機会に恵まれることになった。

リターンを求められないアフリカの一人駐在、フランスへの語学研修、数々のリーダーシップ研修等々。

流石にここでは一生懸命やった。

「なんでいつも麻太郎が?」という周りのやっかみを払拭する必要があったし、何より給料を貰いながらさまざまな経験をさせて貰ったことについては、今でも会社に感謝しかない。

そして今

今度は自分で考え、自分で行動しなければいけない定年退職後。

退職前から興味があった予防医学を学ぶ健康管理士と、(その時は)ビジネスとしても考えていた日本語講師の資格を取得。

 

また、昨年から始めたウクレレに加えて先月からは同じ音楽教室でピアノも習っている。

友達との合奏課題曲の ”サマータイム”を2週間で教えて貰った。

楽譜も読めない、基本のメジャーコードも知らないボクにジャズの名曲を教えるのは先生も大変だっただろう。

でも楽しみながら学べるものって何とかなってしまうから不思議だ。

2万円弱の折り畳み式電子ピアノを買って、家でも一生懸命に練習をした。

2週間後の友達とのセッションでもなんちゃってソロも伴奏も無難にこなし、今は学校で改めて基礎のきから学び始めている(笑)。

 

また、水泳も習い始めた。

今年の夏に沖縄の海で泳ぎの楽しさを思い出して、もっとスピードをつけて泳ぎたいと思ったのだ。

驚いたことにクロールも平泳ぎも我流の泳ぎとは全く異なる身体の動きを一から教わり、毎回新たな発見の連続だ。

 

現役時代は良く「人的資本を磨け」、「自己投資が確実にリターンを得られる唯一の投資だ」とか言われたものだが、これはあくまで”稼ぐ”ことを主眼においたアドバイスだったと思う。

稼ぐ必要が無い今はあくまで

①興味のある事を見つけて兎に角始めてみる

そして

②習得の過程で上手くなっていく自分に自己満足する

③心身共に健康になる

と言ったところが、学びのメリットなのだろう。

 

でも本当のところ一番のメリットは、それが何であれ「やらざるを得ない」と自分を追い込む環境作りなんだと思う。

そう、働かない今は何しろ毎日の「きょういく(今日行く)」と「きょうよう(今日用)」が健康寿命の延伸に不可欠なのだ。

 

それではShanti Shanti! 素晴らしい1日を!

 

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