無自覚が怖い

ブラジルでは医者が患者に良く言うそうだ。

「長生きしたかったら薬に頼らず旅行を楽しみなさい」

またお店でテイクアウトを頼む時の表現として

「Para viagem(旅行に行くので・・)」

なんともお洒落だし、人生の楽しみ方の一つとして旅行はブラジル人の大好物だ。

 

一人前でも朝食のルームサービス対応をしてくれるホテルはポイントが高い。

これを奥さんとシェアする。

十分である。

旅をこよなく愛するボクたちも長生き出来るのだろうか。

 

ボクがこのブログを始めた5年前に意気込みを書いている。

仕事を辞めてもジャネーに抗い好奇心を持って行動を起こして体感寿命を延ばし、一方リアルな健康寿命も延ばすべく健康管理学を学んで実践する。

 

この5年間を振り返ってみて出来ていることは多いと思う。

あまりストイックにならず自己採点が甘いことも健康でいる為に大事なことだ(笑)。

 

そんなボクだけど、年に3~4回の頻度で寝汗を掻く。

現役中は兎も角、何の心配もプレッシャーも無い現在、何が原因だろうかと定期診断で掛かりつけ医に尋ねてみたところ「普段いびきをかかれますか?」と。

そうそう、ブラジルのアパートでは息子から「うるさい!」との苦情があったのを思い出した。

「一度調べてみましょう」という事でレンタルで検査器具を自宅に配送して貰い、一晩分のデータをとった。

結果、ボクは重度の睡眠時無呼吸症候群である事が判明した。

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消灯中1時間あたり平均約43.5回呼吸が停止(または低下)していました。

平均で約31秒間、最長で約175秒間呼吸が停止(または低下)していました。

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検査結果用紙に書いてある事がちゃんと理解出来ずにお医者さんに確認する。

31秒間は1回当たり即ち1時間のうち22分間は無呼吸に近い状態であるということ(=31×43.5÷60)。

175秒間も1回当たり・・即ち3分間近く(!!) 無呼吸に近い状態もあったこと。

この状態が続くと生活習慣病にかかり易く、かつ寿命が短くなることが確実らしい。

 

さらに就寝中の最低Sp02値(血中酸素飽和度)が80%と完全にアウトだった。

コロナ禍で老齢の罹患者が指に挟む器具(パルスオキシメーター)で90%を下回ると、緊急入院だったのを鮮明に覚えている。

 

直ぐに”睡眠時に一定圧の加えた空気を鼻から送り込む医療機器を送ってもらった。

毎晩鼻に空気マスクをして寝るのだ。

毎晩のデータは掛かりつけ医に飛んで、その結果を月例の定期診断で共有、これからの治療方向性について合意、実行の流れだ。

最初のうちは異物感から睡眠中に無意識にマスクを外してしまうのだが、そのうちに慣れるとのこと。

「そのうちって・・先生、いつまでこれを使用したら治るんですか?」

「これは一生使うことをお薦めします。」

「・・・」

 

一生空気吸入マスクをして毎晩ベッドに入る生活。

いまだに心の整理がつかない。

 

無呼吸症候群・・日本では1千万人近い潜在的対象者がいると言われているが、この健康に極めて重大な影響を与える症状については多くの日本国民は認識していないのではないだろうか(ボクの様に)。

サイレントキラー・・歯周病と同じだ。

たまたまだけど、症状を発見出来て良かった。

日本人である限り、大抵の問題に対して一定の解決策は準備されているのだ。

寝汗を掻く、いびきを掻く、目覚めが悪い、日中眠くなる等症状があるなら皆様も一度検査を受けることを本当にお薦めします。

 

近所の老舗洋食レストラン。

80代後半の老夫婦の見守りという目的もあり毎週末通っている。

夜の開店時間は17-19時と早くて短いけど何しろ日曜から土曜まで毎日営業している。

好きな仕事を続けていれば身体も動くし良い人生だと思う。

 

ボクはもう仕事はしないと思うけど、旅を楽しむ、毎日を笑って過ごすことで健康寿命の延伸を目指そうと思う。

早くマスク装着に慣れてくれれば良いのだけど。

 

それではShanti Shanti! 素晴らしい1日を!

 

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