在宅勤務の功罪

コロナ禍であるべき生活パターンとリタイア組に親和性があるのではという気付きを先週書きました。

リタイア組とコロナチャレンジの親和性

おじいちゃん、おばあちゃんの犬や孫を連れての公園お散歩などは、コロナ禍での気晴らしや体力維持の側面からも極めて正しい行動ですが、一方貧乏(失礼!)アーリーリタイア組の引き籠りという彼等(彼女等)の日常生活そのものも、都知事からも「この時期是非ステイホームで!」と、模範の行動としてお墨付きを頂戴していきなりグレードアップしています。

ボクはというと、ハイブリッドで良いとこ取り。家でぶらぶらしていても(奥さんからは)肯定されますし、平日の空いている場所への外出もエンジョイしています。

前職の仲間の現状

現役時はわざわざ一つ先の遠い駅までここを通って出勤していました。今でも筋力トレーニングを兼ねて良く使う公園の階段。

 

 

全身の70%を占める下半身の筋肉維持は、基礎代謝及び骨代謝の維持、また心臓への負担低減等々、加齢に抗う為の基本対策です。

家でも毎日スクワットをしていますが、特にコロナ禍ではこういうお気に入りの場所を探して体を動かすのはストレス発散にもなり、お奨めです!

薄くなる前職との繋がり

当たり前ですが、退職してから半年もたつと前職の方々との交流も徐々に細くなっていきます。

昨年は月に1~2回の頻度で飲み会のお誘いを受けていましたが、この1か月間はゼロ。当然ですね。皆さん毎日の日常が大変ですし、何よりこのコロナ禍で常識的な社会人であれば、「飲み会」自体をNGと思うでしょう。

ボクも自分から誘う訳にはいきませんしね。自身の感染リスクは勿論のこと、会社で責任を負う人たちを万に一つでも自分から巻き込むことは避けないと。

 

でも前回記事を書き終わって思ったんです。

「あれっ?引き籠り生活って今はアーリーリタイア他一部の人々の特権では無いな」って。

ずーっと在宅勤務

そこで、長年従事していた海外販売本部の仲間にメールでアプローチ、その後電話で久しぶりに話をしました。当該本部は昨年4月から在宅勤務を指示されていましたが、彼は7月のボクの最後の挨拶の時にわざわざ出社して立ち会ってくれた昔からの仲間です。今ちょうど50歳の管理職。

「当然また在宅勤務なんだよね?今、家でしょ?」とボク。

「勿論家ですよ。昨年4月からずーっとね

「在宅勤務は会社の指示だから、この10ヶ月間旅行も実家も何処も行っていないです。万一コロナに感染でもしたらクビものですよ。」

「それは窮屈だね!でも実は仕事自体は楽になったんじゃない?」とボク。

彼曰くは、大体6割くらいの時間で仕事は終わるようです。

理由としては

  1. 「ちょっと今時間ある?」的な会議やお願いごとは無くなるので、上司や関連部門からは必要最低限の情報や依頼しか降りてこない=配下に対しても同様の対応。だって情報ないんだから。
  2. 会社にいれば「ああ、今朝は上司の機嫌が悪そうだな、なにか問題起きたかな」とか「最近こいつちょっと一杯一杯だな。作業量減らしてサポートしないとまずいかな」とか感じる情報が、在宅だと全く取れないし、その確認も出来ないので、ますます今ある業務量をこなすだけで終わってしまう。
  3. ビデオ会議は相変わらず多いが、お互い顔を見せずに資料だけが画面に映っているので、感情の入った意見交換がない。そうするとあまり深堀り議論されることもなく、主催者が予め予定したシナリオ通りに淡々と会議は進行。会議中に内職している輩も多いのでは?と。
  4. お付き合いの残業も当然不要。これはいいね(笑)

 

良ーくわかります。ボクも長期間在宅が続けば、彼と同じ6割人間だろうなと。

もし雇用延長を選んでいたら、多分旅行へもバンバン行っていたと思います。何しろ6割ってことは週3日労働で仕事が回るってことですからね(笑)

近々会社で起こりそうなこと

「そんなことで会社の事業は回っているのかなぁ?」とボク。

「たまたま聞いたんですが、このコロナ禍でもうちの業績は悪くないみたいですよ。正式にアナウンスされた情報じゃないですけどね。」

これも思った通り。物流メーカーなので世の中のビジネスモデルが急激に変わっても、物が動いている限り需要はあるのです。レストランはお客さんが店で食事してくれないとテイクアウトの利益だけでは長期的にはやっていけませんが、どちらにせよ物流はあります。デパートかネットショッピングかの選択でも同様。

 

ボクが問題だなと思ったのは、本部の全社員が在宅なら、せめて四半期毎に会社の事業結果報告くらいはタウンホールビデオ会議とかでやるのが当たり前なのにそれがないことです。社員は在宅で会社の雰囲気が分からず不安になっている時に・・業績が悪くないならなおさらです。

容易に想像出来る事は

  1. 会社は今後コロナが収束しても在宅勤務ベースの働き方にシフトする。オフィス、光熱費、通勤費等の固定費削減が出来るし、家にいれば労災だって社員責任。優秀な人材のリクルート、そして優秀な在職者引き留めに有効(育児、介護等)。
  2. 会社は今回の在宅勤務形態を通して、人員が過剰であることを認識している(少なくともこの本部については)。
  3. 従って今後は組織を見直した上で、家からではアウトプットを十分アピール出来ない人、IT弱者に対してはリストラを敢行。さらに固定費を下げる。今の業績が悪くなければ組織改革のリスクは少ないし、業績が悪化すればしたでなおさらやらざるを得ない。

だって今ボクがマネージメントだったらやはりそうします。ドイツ人と違って丁寧にやりますけどね。

多分オフサイトミーティングとか言って、今どこかの人里離れたリゾート地でマネージメントと人事部で悪だくみの打ち合わせをしているに違いない・・・

そこまで想像出来るとボクもいい時に定年を迎えたなぁと思います。いや!雇用延長の契約社員の立場で冷静に会社の先行きを観察しても良かったなぁ。自身の先行きの心配は無いのだから。

会社の業績如何に拘わらずリストラリスクのある社員とのコントラストが酷いですね。

 

コロナ禍で転職も厳しいとぼやく仲間には、今が6割で回していける仕事なら、上司にはまだ50%以上余力がある事をことある毎にアピールしていくことが大事、そして一度ネジを緩め過ぎると元に戻す時に膨大なエネルギーが必要になるよと一般論としてのアドバイスをしました。

何故一般論なのか?

自分を律して管理すること、上司に情熱を持って思いの丈を語ることが、在宅勤務では多くの人にとっては困難だということが想像出来るからです。

 

「6割で回しているなら、残りの時間で自分の好きなことを副業としてチャレンジしたら?」

無責任なようなので言わなかったけど、実はそれが一番親切なアドバイスだったかも・・

ちょうど1年前の1月。地元小学校の工場見学イベント。この一年間は受け入れしてないんだろうなぁ・・

 

奥さんの現状

奥さんは緊急事態宣言を受け、週二から週一出勤となりましたが、今はバックオフィスの仕事ですので在宅でも仕事量は変わりません。指先確認(死語?)とか出来ないので仕事の負荷はかえって増えているようですが、往復2時間の通勤が無いのはやはり相当楽なようです。

あと、主婦でもありますから、仕事の合間の気分転換にちょこちょこ家事をすることも自己肯定感があって良いようです。今までは朝一で洗濯して干してそれから出勤のところが、現在は干すのはひと仕事やった後でとか。

まあそのうちに「あなたも引き籠っているならもっと家事を手伝って」と言われるかもしれませんが(笑)これも想定内です。

そういうことで、何だかんだ麻太郎家もコロナ禍でも前向きにやっています。

 

それではShanti Shanti! 素晴らしい1日を!

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