定年退職というのは、会社の仕事に区切りをつけることと新しく始まる私生活がセットになっています。
先のブログでは「長いサラリーマン時代、最後はいろいろあったけど60歳まで働いて良かった!」と言いました。
しかし会社に行かなくなった今、家での生活が長くなることに満足しているかどうかがとても大切です。
50代中盤までは、少なくとも65歳まではこの会社にお世話になるのでと漠然と思っていましたが、その後、任期半ばでの駐在からの帰国等により気持ちの変遷があり、一旦は早期退職まで考え、最終的に60歳の定年退職まで仕事を頑張ることにしました。先ずはそこまでになんとなく定年に向けて準備したことを思い出してみます。
お金について整理してみた
家計簿をつけてみた
57歳の時、初めてボクの分だけ家計簿をつけてみました。
分かったことは、①ほぼほぼボクの給料で生活費は賄えていたこと、②家族との旅行・外食費が(多分)世間一般よりかなりウエイトが高いことでした。
夫婦でリタイアした場合、外食は減るかもしれませんが、旅行はかえって増えることが予想されます。
退職したら生活費は現役時代の70%程度に抑えるのが一般的と言われているようですが、そんな我慢はしたくありません。
自由時間が増える分、身体がちゃんと動くうちはむしろ現役時代より余裕資金が必要なくらいです。
初めて家計簿をつけてみて、予想通り自分の気持ちの中ではあまり無駄遣いはしていなかったなという印象です。我が家では旅行も外食も家族円満の為には大事な要素なので。
FPに相談してみた
FP(ファイナンシャルプランナー)に確認したかったのは、ボクが60歳で定年退職、同時期に奥さんが定年を待たずに一緒に退職するベースで、ボクが90歳になるまで現状の生活レベルを維持できるかどうか?でした。
FP試算では、特に資産運用など無理にしなくても大丈夫だということでした(でも実際好きだから無理なくしているけどね)。
勿論歳を重ねて身体が思うように動かなくなってくれば医療費は増えていくだろうけど、その場合は旅行と外食は減るだろうから何とかなるかと。このあたりはトレードオフと割り切りました。
そう考えるとやはり可能な限り健康寿命は延伸したいものですね。
今は共稼ぎ夫婦が当たり前の日本ですが、昭和の世代で奥さんも正社員で40年近く働いてきてくれたのが我が家では効いています。特に今後のフローについてはW厚生年金となるので手強い。
当時は今より保育園や会社の育児休暇規定も劣悪でしたが、奥さんに感謝です。
退職後の模擬体験をしてみた
59歳の夏休みを2週間とりました。最後の3日間は家族で旅行に行きましたが、10日間以上を何も予定を入れずにほぼ一人自宅で過ごしました。奥さんは出勤だったしね。
主に図書館で借りてきた定年本を読んでいました。あまり参考にはならなかったけど(笑)
昼ご飯も普段から食べていないので、一日中本当に家でぶらぶら。外出は、近くに住んでいる老いた両親にちょくちょく顔を出したくらい。
また初めての試みとして休暇中は会社からのメールを一切見ないことにしました。
この解放感といったら!
結果、孤独・退屈に対する耐性があることは確認しましたし、メール対応しなくても休み明けの会社では何事も都合の悪いことは起きていませんでした。
あまり心配していなかったこと
前述の定年本で経済面、健康面とともに判を押したように必ずアドバイスを受けること、それは定年後の奥さんとの距離感についてです。今まで会社中心の生活から退職しても、することがなくて奥さんにまとわりついて愛想をつかされるという問題です。
これについては当時(そして今も)あまり心配していませんでした。
共稼ぎであったこと
そもそもお互いに40年近く会社勤めだったので、退職後は二人とも新しい生活となります。すなわち奥さんだけ専業主婦としての既存の社会的ネットワークが確立されている訳ではないので、二人で一緒に退職後の生活の在り方を考えていけばいいのです。
また、家事についてもボクも共有してきました(家の内外の掃除、ゴミ出しだけだけど)。退職後はボクの分担が増えると思うけど、ゼロからスタートするより遥かにハードルは低いですね(精神的にも)。
この辺は共稼ぎが当たり前になっていった平成のカップルも今後同じではないでしょうか?
現役時代からのお互いの距離感の継続
前述の通り、現役時代から家族で旅行に行くことは比較的多かったです(月1-2回のペース)。
奥さんは総合商社勤務ですが、社内風土と言えば典型的な日本の会社。外資系のボクと比べて自由に休暇を取得することは容易ではありませんでしたが、その場合はボクが先に一人で出て後日合流とか普通にやっていました。
また奥さんはボクとは別にお義母さんや友達と旅行に行ったり、ボクはボクで出張帰りに一人旅を楽しんできたりと、お互いに干渉せずにやってもきました。
これからもこれで良いんじゃないかと当時から思っていました。その為には前述の通りある一定の経済的自由を確保する必要はあったのですが・・
この3年間に以上の通りの準備というか心構えをしてきた訳ですが、現状ボクが奥さんに先駆けて退職してみて実際のところはどうなのか・・
この辺のことはまた後日振り返ってみます。
それではShanti Shanti! 素晴らしい1日を!